最近話題のポリヴェーガル理論について、日本実業出版社から「ポリヴェーガル理論がやさしくわかる本」という解説書が出版されました。このブログ記事では、この本の内容を少し解説し、私の所感も述べたいと思います。
ポリヴェーガル理論とは?
ポリヴェーガル理論は、心身の健康や人間関係、そしてストレスに対する反応を理解するための鍵です。この理論は、自律神経系の働きに焦点を当てており、特に交感神経と副交感神経の役割を強調しています。
人の悩みは3つに集約される
人の悩みは大きく以下の3つに分けられると言われています。
- 人間関係
- 健康
- お金
私自身もこれらの悩みを抱えており、多くの方も同じではないでしょうか。通常、私たちは問題の原因を考え、解決法を実践しようとしますが、うまくいかないことも多いです。その理由の一つは、原因を「人」に求めがちだからです。他人を変えることは難しく、自分を責めることも多々あります。
体のコンディションが問題解決の鍵
ポリヴェーガル理論では、悩みの捉え方を変えることを提案しています。人は出来事に対して、その時点での体のコンディションによって問題視するかどうかが決まります。つまり、体のコンディションがアンバランスだと、出来事が問題として感じられるのです。自律神経の状態がアンバランスな状態を「葛藤」と呼び、この葛藤を解消することで悩みを軽減することができるとしています。
自律神経の色分け
本書では、自律神経を以下のように色で表現しています。
- 交感神経 ▶︎ 赤 (アクセル)
- 副交感神経【背側迷走神経複合体】 ▶︎ 青 (ブレーキ)
- 副交感神経【腹側迷走神経複合体】 ▶︎ 緑 (緩やかブレーキ、またはチューニング)
この色分けにより、自律神経の機能をわかりやすく説明しています。
緑を生かした生活を送る
筆者が最も伝えたいのは、「赤と青はそのままに、緑を生かした生活を送る」ことです。悩みの解決を図る前に、まず体が緑になる取り組みを優先させ、その習慣をつけることが重要だと主張しています。
緑を生かす具体的な方法
本書では、体の状態を「緑」にするための具体的な方法をいくつか紹介しています。
- 呼吸のマインドフルネス
- 食事のマインドフルネス
- 歩くマインドフルネス
- マインドフルなストレッチ
- あいうべ体操
- 鼻うがい・喉うがい・歯磨き
- 顔に刺激を入れる
- スワイショウ
- 筋弛緩法
- 揺らぎを「見る・聞く・体験する」
- 合掌
- セルフハグ
- 頭をタッチ
- 人と一緒に過ごす(安心できる人)
これらの方法を取り入れることで、自律神経のバランスを整え、心身の健康を維持することができます。
まとめ
「ポリヴェーガル理論がやさしくわかる本」を読んで、私はまさに目から鱗が落ちる思いでした。これまで様々な書籍や動画で学んできましたが、悩みが自律神経の動きで変化し、その動きを理解し整えることで悩みが軽減されるという新たな発見がありました。また、私が心整体いきいき堂で実践している自律神経整体においても、この理論がポリヴェーガル理論と一致していることを認識しました。
神経整体
ポリヴェーガル理論がやさしくわかる本 吉里 恒昭 著(一部抜粋)
その名の通り神経にアプローチする整体です。普通の整体治療院は、筋肉や骨、関節にアプローチする施術がメインです。一方で整体治療院に通院される方が抱えている症状は「痛みがある」「動きづらい」「内臓を含めた循環が悪い」といったものが多いのです。これらの症状は、すべて神経が関連しています。神経整体は、この視点からアプローチを試みる整体です。自律神経にもアプローチするので、ポリ語との親和性も高いと思います。
今後は、自律神経整体の技術にさらに磨きをかけ、お客様とのセッションに活かしていこうと思っています。ぜひ、皆さんもこの本を読んで、自分の体と向き合い、いきいきとした人生を過ごしていただければと思います。